3Dプリンタの技術をシェアする

弊社では、3Dプリンタを用いた鋳造模型製作の特許技術「DXモールド」を無償で公開し、鋳物メーカーが3Dプリンタでの鋳造模型の内製化を実現できるよう支援しています。

この支援を決断した背景には、衰退傾向にある鋳造業界を再び活気づけたいという強い思いがあります。

私は鋳造に情熱を持ち、鋳造職人の技術と姿勢を非常に誇りに感じています。しかし、日本の鋳造業界の多くは中小企業で構成され、廃業の危機に直面しており、若手人材の確保も難しい状況です。このままでは日本の鋳造業が衰退してしまうことが懸念されています。そこで、弊社の技術をオープンにすることで、少しでも業界の活性化に貢献したいと考えています。

技術の公開には慎重な検討が必要でしたが、オープンイノベーションの理念のもと、業界全体の発展を願い、思い切って公開する決断をいたしました。

技術公開へのジレンマ

弊社は3Dプリンタを用いた鋳造模型の製作ノウハウを開発し、特許を取得しました。
この技術により従来と比べて鋳造模型を安価に、迅速に、そして簡単に制作できるようになったことで、弊社の技術的強みが強化されるようになりました。

しかし、特許技術を自社で活用する中で、ある一つことに気づいてしまったのです。

「この技術は、鋳物メーカーが使うほうが効果的だ」と。

従来は模型の3Dモデルを作成できても、それを製品化するためには専用の加工機やその操作ノウハウ、さらに3D形状を加工するための専門知識が必要でした。この高い専門性があったために、鋳物メーカーと金型メーカーの分業が進んだと考えられます。
3Dプリンタを使うことで従来のような高度な設備や専門性は不要になってしまいます。

鋳物メーカーが3Dプリンタを設置しその場でプリントしてしまえば、分業している他社(金型メーカー)に依頼するよりも製作の手間が格段に軽減されるのです。
つまり、鋳物メーカーが金型メーカーに仕事を発注しなくて済んでしまうんです。

ここでジレンマが生じます。
3Dプリンタの製造ノウハウを教えることで、当社への依頼が減ってしまうのではないか。
さらには、金型メーカー自体が不要になってしまうのではないかという懸念が生まれます。

それでもお客様から「3Dプリンタの使い方わからないときはダイモールさんに相談しますね」と言われたことで、お客様との繋がりは消えないと思い公開することを決断しました。

鋳造業界が衰退しているという危機感

鋳造産業は中小企業性が高い業界です。
鋳造産業ビジョン2016(社)日本鋳造協会によると、93%が従業員数100人未満の事業所です。

後継者がいない、分業による取引コストが高いという状況では、M&Aによる垂直統合に向かうのか?
そもそも、生産性が低く、技術的な革新もない事業所は淘汰されるしかないのか?

事実、コロナ禍の影響もあったと思いますが、近年仲間の廃業が続いています。鋳物メーカー、木型メーカー、金型メーカーを問わずです。

私は鋳造業界の一員としてそうではない未来を創り出したい。
鋳造業界を盛り上げるためになにかしらの力になりたい。
この想いが、技術を公開するオープンイノベーションへの一歩を踏み出すきっかけとなりました。

オープンイノベーションとは

オープンイノベーションのポイントは以下の4つです。

1.外部知識の活用
当社では持っていない知識や技術をさらに取り入れる。当社の技術の提供をきっかけとして、顧客の課題やインサイトを得る。

2.内部知識の外部活用
当社の技術が新たな用途で活用される。「こんなものも作れませんか?」「こんなことは出来ますか?」顧客からのこのような問い掛けが当社のさらなるイノベーションを生み出す。

3.コラボレーションプラットフォームの利用
同業者組合、鋳造業界団体、鋳造工学会などから広範なアイデアや解決策を得る。

4.エコシステムの形成
業界、地域と共に成長し、持続可能なビジネスモデルを実現する。

鋳造業界は古くからある業界であり、地域や同業者間の信頼はとても厚く、中小企業性は高い。
このような鋳造業界で、ダイモールはオープンイノベーションを起こすべく新たな挑戦に踏み出しました。

導入実績

2024年8月時点で,鋳物メーカー2社が3Dプリンタの導入を決定しており,そのうち1社は既に導入を済ませ,さらなる活用に向けて社内の3DCADオペレーターの育成や3Dプリンタの増設に進んでいます。

鋳物メーカーによる3Dプリンタの活用が進むことで,当社には3Dプリンタによる加工治具や検査治具の開発依頼など,これまでにはなかった新たな需要が生まれてきています。

もちろんこれからどうなるかはわかりません。しかし、ダイモールは挑戦し続けていきたいと思います。

これからのダイモールについて

ダイモールはこれから鋳造業界を盛り上げるために3Dプリンタを用いた鋳造模型製作の「DXモールド」を無償で公開していきます。

3Dプリンタの導入から使い方や想定される課題と解決法など、これまでのノウハウをすべてお伝えいたします。

金型メーカーはもちろん、鋳造メーカーにとって必ずメリットになります。

ご興味ある方はぜひダイモールにご連絡ください。

3Dプリンタにご興味ある鋳造模型メーカー様はお気軽にご相談ください

3Dプリンタの導入から使い方、応用まですべてお伝えいたします。

DXモールドを自社に取り入れたいという企業様はぜひご相談ください。